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【絵本】ねこの絵本がいろいろ

そろそろ処分していこうかな、と本棚の絵本を整理し始めました。
片付けるつもりが、
ぱらぱらとページをめくっているうちに、
あっという間に時間が過ぎました。
結局、絵本を読みふけり、1冊も捨てられないまま作業は終了。
まあ、予想していた結果ではありました。
自分が好きで手元に置いていた本もあれば、子どもが小さいときにせがまれて買った本もあります。
本を開くと、そのときの自分や家族のことが思い出されて…。
捨てるのはもう少し先にしようと、のばしのばしにしてきたのですが、
やっぱり絵本を捨てるのはやめようと決めました。

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私が出会ったねこの絵本


捨てられない絵本の中から発掘した記憶に残るねこの本の一部を紹介します。

『おれはねこだぜ』

作・絵 佐野 洋子 
講談社
『100万回生きたねこ』の作者、佐野洋子さんの本です。
帽子をかぶりパイプをくわえて森の中を散歩するねこ。
彼は魚が大好き。とりわけさばが大好物らしく、お昼にさばを食べたのに、
こんやは ひさしぶりに、さばでもくうか
なんていいながら歩いていると、突然ねこの帽子をめがけてさばが飛んできます。
森の中なのに、さば?
もうここからおかしくなってきます。

そのあと、悪夢のようなさばの襲撃?にあったねこは、ある場所に逃げ込むのですが、そこにもまたさばの群れがいて…

とにかく笑える面白い絵本で、読む人も聞く人も大笑いの楽しい本。
親子で大好きで、よくよくお世話になりました。

作者は同じですが、100万回…とはかなり違います。
私は断然こっちが好きです。だって、面白いから!

『よるのねこ』

作・絵 ダーロフ・イプカー  
訳 光吉 夏弥 
大日本図書

ある農場で飼われているねこは、夜になると飼い主さんから外に出してもらいます。
外に出ると、鳥小屋も、納屋も、畑も、牧場も、森の中も、街の大通りも、どこもかしこも真っ暗、いえいえ、それは人の目で見たときの話です。
猫の目で見るとそこは色とりどりのカラフルな明るい世界なのです。
この絵本では人の見た暗闇とねこが見た同じ景色を順番に見せてくれます。
人が見るとこんな景色だけど、ねこが見るとこんなふうに見えるんだよ、と。
まずモノクロで見せて、次にハッとするような鮮やかな絵を見せてくれます。
カラーになるたびに「わぁ~っ」と歓声があがるほど素敵な世界。
真っ暗だと思った世界が、実はこんなカラフルで素敵に見えているなんて!

絵の中の黒猫は、長いしっぽをピンと立てて、いつも前を見て悠然と歩いていて、
そうそう、ねこってこんな感じで歩いてるよなぁ、と思わせる。

作者、ダーロフ・イプカー氏の作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館をはじめ各地の美術館に収められています。
絵本というより1ページ1ページが美術作品のよう。
ぜひ本物の絵を見てみたい!そんな素敵な絵本です。

『ノラネコの研究』

作 伊澤 雅子
絵 平出 衛
福音館書店

作者の伊澤雅子さんは琉球大学理学部教授で、イリヤマテヤマネコの研究者です。
その伊澤さんが、ねこの観察ってこんなふうにやるんだよ、と教えてくれる本。
彼女をモデルにした「わたし」が、近所の1匹のノラネコを尾行してその1日の行動を観察する様子を絵本にした作品。研究というのはどういうふうにして行うものか、が小学生にもよくわかります。

まるで、犯人に気づかれないように後をつける刑事のように、相手に悟られないようにつかず離れずノラネコを追いかける「わたし」。
のんびり起きだして、決まったルートを散歩し始めるねこ。
散歩の途中で別のねこにあったら、どんな態度をとる?、苦手な犬とであったときは?餌場で他のねこがいたらどうする?、暗闇で見失ってもひたすら探して見つけ出し、夜通しそばに張り付いて翌朝動き出すまでじっと待つ。ねこがおなかいっぱいで寝ているすきに、やっと晩ごはんのパンにありつける人。
「わたし」のメモには、いろんな場面でのねこの行動、視線、顔の向き、耳の向き、毛並みの変化など、一つ一つ細かく丁寧に記されています。
観察ってこうやるんだ!大変そうだけど楽しそう!
これを娘は、夏休みの自由研究をする前に読みたかった、と言いました。

『こねこのぴっち』

文・絵 ハンス・フィッシャー
訳 石井 桃子
岩波書店

好奇心いっぱいのこねこのお話。ピッチは兄弟の末っ子で、みんなと同じことをするのがいやで、外の世界に冒険に出かけます。
ねこ以外のものに興味津々で、ほんの軽い気持ちでやってみたら、大変な事故になってしまいます。
今いる場所じゃ何か物足りない、今の自分よりもっと違うふうになりたい、今いる場所よりもっといいところへ行ってみたい、そんな気持ちで外へ飛び出したぴっちの気持ち、わかる気がします。そして、大惨事になってしまったぴっちをやさしく迎え入れてくれた飼い主のおばあさんや家族の優しさ、あたたかさ。
いろんな世界を見て、いろんな体験をして、やっぱりねこが一番、ここが一番だなあ、と思えるそんな場所があるぴっちを見ていると、こちらも、よかったなぁと思わず微笑む、ほんわかと優しい気持ちになれる絵本です。

子どものころは、ぴっちや登場する動物たちの、表情ゆたかな動きのある絵がとてもかわいくて、大好きでした。
大人になってから読んだとき、家族の大切さ、あたたかさが描かれている素敵な絵本だなあ、と改めてこの本が長く多くの人に愛されている理由に気がつきました。

『ノンタンぶらんこのせて』

作・絵 キヨノサチコ
偕成社

ノンタンシリーズは何冊かあります。
その中でも『ぶらんこのせて』ご『あわぷくぷくぷぷぷう』は特にリクエストが多くて、ほぼ毎晩読んでいた時期もありました。今でも何も見なくても語れるんじゃないかというくらい、読み込みました。

ノンタンシリーズは動きのある絵とリズミカルな文章で、読み聞かせになれていなくても読みやすく、時には歌うようにメロディーをつけながら読めるのが楽しい本です。

ぶらんこのせて は、ブランコが大好きなノンタンが
ぶらんこかわって!といわれても、なかなかかわってあげない。ひとり占めしていると友だちがいなくなっちゃうよ、ということを面白おかしく描いています。

『ねこのかぞえうた』

作・絵 せなけいこ
すずき出版

せなけいこさんの切り絵が楽しめる絵本です。

ひとつ
ひとりで
ひなたで
ひるね
にゃーんにゃん

ふたつ
ふりむきゃ
ふとったねこが
ふふふとわらう
にゃーんにゃん

ひとつ(1)からとお(10)まで、かぞえうたの歌詞にあわせた動きのあるねこが、切り絵で描かれています。
寝る前に何度も繰り返し読んだ絵本の一つ。
かぞえうた なので、その日の気分で節をつけて、歌うように読んでいました。
リズム感があって、テンポよく読みすすめられます。そして、短いのでもう一回、もう一回とせがまれ、そのたびにメロディーやリズムが変わるので面白がって何度も読まされた、なんてこともありました。
せなけいこさんの絵本は、『ろくろっくび』や『ねないこだれだ』、などお化けのシリーズも大人気ですね。

『猫は生きている』

文 早乙女 勝元
絵 田島 征三

これは、私が小学生のときにたいへんな衝撃を受けた本で、今も忘れられない一冊です。
東京大空襲の前後が物語の舞台。
下町に住むある一家とその飼い猫を通して、戦争の残酷さ、悲惨さ、そして、そんな悲しみにも負けずに立ち上がり、生きぬく強さを描いています。
東京の下町で暮らす男の子、昌男の一家、そして、昌男の家の縁の下に住みついて、かわいがられるようになったねこの稲妻。空襲以前に、稲妻は子どもを産み、母となります。
なにげない日常が突然の空襲によって奪われます。あたり一面火の海となり、逃げまどう人たち、子どもたちを守ろうと必死になる母親。
無残にも母や妹たちを失った昌男でしたが、焼け出された荒地で強く生きていこうとする稲妻とその子どもたちの姿を見て、再び生き抜く力を取り戻します。

昌男の母が守ろうとした赤ん坊の命は、別の形で守られていたことに救われました。

燃えさかる火からわが子を救うために、素手で掘った地面の穴に赤ん坊を寝かせ、その上に覆いかぶさるお母さんの姿は、小学生の私には想像を超えるものがありました。子どもを守るためにここまでできるの?と。これは絵本の中のことだ、とどこかで思っていた節があります。
でも、今では、よくわかります。自分の命をかけて子どもを守ろうとする母親の気持ちは、年を重ねてやっと理解できるものでした。

絵本は子どものためだけに読むのはもったいない、と実感しました。

ネコの本が大集合

先日、猫本専門書店〈吾輩堂〉を見つけました。

国内外、古書から新刊本にいたるまで、猫に関する本やそれに関連するグッズなどを集めたお店です。店主の猫への深い愛情を感じる品揃えの広さと深さに驚きました。

お店で取り扱う本は古書もあれば新刊もあり、また本以外の文具や雑貨もありました。(これがまたおしゃれで素敵)。

本のジャンルも小説、エッセイ、画集に絵本などいろいろ。
猫好きの方も、そうでない方も楽しめるとても楽しいサイトです。

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