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【絵本】うさぎじかん~うさぎの家族に思わずにっこり、ほっこり

うさぎじかん
うさぎじかん

刀根 里衣・作
NHK出版
2021年11月20日発行

慌ただしい毎日を送る私たちに
そんなにあわてなくても大丈夫、たまにはゆっくりのんびりいこうよ
と語りかけてくれる6匹のうさぎのファミリー。
彼らの毎日は、いったいどんなふうに過ぎていくのでしょう?


絵を見ているだけで心のコリがほぐれていくような、やさしい絵本です。

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うさぎファミリーが教えてくれる自然のおくりもの

パパ、ママ、4人の子どもたち、うさぎファミリーはいつもいっしょ
6人そろって、私たちをいろんな場所に出かけて行きます。
たとえば…


ピンク色に染まったお花畑 1時間に1センチしか進まないヒツジのせなかにのって、
きょうはのんびりいきましょう 
と笑顔の6匹


水の上の桟橋に、ピンクの浮き輪をつけた6匹が勢ぞろい
おチビさんはきいろいアヒルの浮き輪です
飛び込むのかな? と思いきや

とびこめなくてもいいよね
たいせつなのは きょう一日を たのしむこと

うさぎじかん より引用



黄金に輝くイチョウの葉っぱが美しいイチョウ並木
イチョウの並木に包まれるようにあるバス停、
すぐわきの木のベンチにすわる6匹
バスはいつやってくるのかな?
からだをぴったりくっつけて座っているうさぎの一家
ベンチの背に身をまかせてのーんびりバスを待っています


降り積もった雪の上を うさぎファミリーが散歩に出かけます。
え? うさぎさんたち、こんなことできるの?
ちょっとおどろきのスタイルで、おさんぽです。

まよってもいいのさ。
だって、すてきなであいがあるかもしれないから。

うさぎ時間より引用

夕焼け空、静かな夜、春風に吹かれて、広々とした草原で、あじさいの花に囲まれて……
うさぎのファミリーはいろんな場所から私たちにメッセージをくれます。
時には力を抜いて、ゆっくり、のんびり、マイペースであるいてみたら!
って。

いつまでも何度でも見たい!読みたい!幻想的な風景とやさしいメッセージ

明るいパステルカラーで描かれる風景は広々とした空間。
そこに描かれるのびのびとした生き物たちの姿に、ほっこり。
ページをめくるたびに広がる世界は、それぞれ違っていても、どれも見る人の心の曇りをゆっくりと取り除いてくれるような心地よさがあります。
そして場面ごとに微妙に異なる表情を見せる6匹のうさぎたち。
小さな目と鼻と口、こんな小さなパーツなのに、元気いっぱいはじけたり、笑ったり、眠ったり。
彼らのユニークな表情に思わずクスッと笑ってしまいます。
また、細い線で花びらの1枚1枚、飛行中のトンボの足の1本1本まで丁寧に描かれた絵は、見るたびに楽しい発見があり、飽きることがありません。
読み終わった後、心が明るくなったような、軽くなったような、良い気持ちになりました。

やさしい絵に添えられた言葉は、苦しいとき、悩んだとき、落ち込んだとき、泣きたくなったときに寄り添ってくれます。
大丈夫、人生、寄り道や回り道もいいじゃない、自分らしく生きていこう、
と。

心が軽くなる素敵な詩集のような絵本です。
大人の方におすすめの1冊です。

著者紹介

刀根 里衣(とねさとえ)
イタリア在住の絵本作家。1984年、福井県生まれ。2011年、イタリアの出版社から“Questo posso farlo”(『なんにもできなかったとり』)でデビューして以来、ミラノを拠点に創作活動を行っている。2012年から2年連続で、ボローニャ国際絵本原画展に入選をはたす。2013年には、同原画展において「国際イラストレーション賞」を受賞。受賞作を絵本化した“El viaje de PIPO”(『ぴっぽのたび』)は、幻想的で繊細な筆致が高く評価され、12か国以上で読まれている。『モカと幸せのコーヒー』『おもいで星がかがやくとき』『ぼくのばしょなどに』など、子どもから大人まで幅広い層に愛される作品多数。芥川賞作家・青山七恵氏との共著に『わたし、お月さま』がある。(Amazon著者紹介より引用)

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