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【絵本】『どうぶつのことば~ケロケロ バシャバシャ ブルンブルン』

表紙のコウモリをみて

変わった色のコウモリだなぁ コウモリの写真絵本かな? 

って思いませんでしたか?

実は、このコウモリ、紙(貼り絵)でできているんです。

本物の写真のように立体的で色あざやか、表情豊かな生き物たち。

オオカミ、カエル、ゾウ、クジラ…

彼らの、笑い、泣き、怒り、叫ぶ表情やしぐさ。

大自然の生き物たちの姿が、紙を使ってみごとに表現されているんです。

その繊細な技にびっくりしますよ。

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【絵本】ケロケロ バシャバシャ ブルンブルン どうぶつのことば

ケロケロ バシャバシャ ブルンブルン どうぶつのことば

スティーブ・ジェンキンス 作
佐藤 見果夢 訳
評論社

生き物のしぐさや行動の意味を学べる絵本

しっぽを水面にバシャバシャと打ち付けて、800mも先にまで音を響かせるビーバー

口を大きく開いて長く鋭い歯をむき出しにしながら鳴き声を出すアフリカのベルベットモンキー

トンネルの天井にわざと頭をぶつけて音を立てながら進むのは、地面の下で暮らすアフリカのデバネズミ

耳を後ろにねかせて低い姿勢で目の前の相手を見上げるオオカミ

彼らのこうした特徴のあるしぐさは、仲間同士の間で交わされる会話です。

エサのありかを伝える、敵から身を守るために警告を発する、主従関係を結ぶ、愛情を表す、なわばりを示す

彼らが自然界で生き抜くための知恵。

人のように言葉は持たないけれど、顔の表情や声、体の動きなどさまざまな方法で何かを伝えあっている生き物たち。

その仲間同士の言葉を使って、今、まさに会話をしている彼らのベストショットを描いた絵本です。

これが紙でできている? 切り絵とは思えないリアルな絵にクギ付け

陸上に暮らす動物たちのやわらかそうな毛並みや目の輝き、

ゴワゴワとした硬そうな皮膚の質感、

昆虫たちの精密画のような体の模様やいくつもの節でできた細い脚や触覚

水辺の生物の照りのあるぬれたような肌、

水の中をゆったりと泳ぐ優雅な雰囲気、

どれをとってみても、いきいきとした生命力あふれる絵ばかりです。

一頭、一匹、一羽、一尾、次々に現れる生き物たちの、

ツノ、耳、目、歯、鼻、ツメ、ひげ、羽毛、に至るまで、

とにかく隅から隅まで見てしまいます。

分厚く硬い皮膚はゴワゴワした紙で、フワフワの羽毛は紙の繊維をほぐして、

褐色の毛並みの陰影は微妙な濃淡はグラデーションで。

いろんな質感の紙を裂いたり、ほぐしたり、シャープに切り取る、シワシワにする、幾重にも重ねる、がちがちに固める、他にもきっといろんな手法がありそうす。(私にはよくわかりませんが)

色紙や包装紙、和紙や段ボール、身の回りを見渡せば、案外いろんな紙があることに気づきます。

ゴミ箱にポイする前に、切って貼って何か作ってみたくなる絵本です!

どうぶつのことば―ケロケロバシャバシャブルンブルン (児童図書館・絵本の部屋)

どうぶつのことば ケロケロ バシャバシャ ブルンブルン

(SLAP,SQUEAK & SCATTER How Animals Communicate by Steve Jenkins)

スティーブ・ジェンキンス 
1952年 アメリカのノースカロライナ州に生まれる。幼い頃から昆虫や小動物、岩石、化石などに親しみながら育ち、絵を描くことにも強い興味をいだく。ノースカロライナ州立大学でデザインを学び、書物の装幀などの仕事をしたのち、切り絵を用いた絵本作家として広く認める。主な邦訳作品に「地球のてっぺんに立つ!エベレスト」「どうぶつ、いちばんはだあれ」などがある

佐藤 見果夢(さとうみかむ)
1951年、神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。公立図書館に勤務ののち、絵本や児童文学の翻訳にたずさわる。

作者紹介より抜粋

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