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『しずかな日々』祖父と暮らした少年の大切な日々

椰月美智子・著
小学5年生の少年は、それまで目立たない、目立ちたくない
そんな毎日を過ごしてきた。
新学期、クラス替えで知り合った友達は、
そんな彼にいつも声をかけ、自然に接してくれた。
彼と一緒にいることがとても楽しく、毎日が輝いて見え始めたとき、
母親から仕事の都合で転校してほしい、ともちかけられる。

友達と離れたくない、自分の意思を始めて示した彼。
そこで、母親は彼にこんな提案をした。
彼が彼女の実父、少年の祖父と一緒に住めばいい、と。

そして、おじいさんと孫の二人の生活が始まる。


古い家屋の雑巾がけ、庭の水やり、おやつのお茶と漬物、冷えたスイカ
どれも懐かしい風景。
今を生きる子供たちがテレビもない、ゲームもない、
スマホもない生活を送ることになる。
でも、
なにもなくてもなんともない。
むしろない生活を存分に楽しんでいる。

私の目の前に、おじいさんの庭ではしゃぐ子供たちが現れて、
いつしか自分もその中ではしゃいでいる、
そんな情景が浮かんでくる楽しい作品。

娘に、
よかったよ、
と薦められて読んでみた作品。

本当によかったです。

 

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